こんにちはドローン愛好家のえいじです。ドローンを扱うには免許や資格、国家資格が必要なのでしょうか?
2018年2月現在ではそもそも「これらのライセンスは存在しません!」
ドローンのスクールを卒業したわたしが言うのですから間違いありません。時々ドローンスクールの広告で「免許・資格を取るなら」的な広告文を見かけることがありますが、こちらは惑わされない様にした方が良いと思います。
ではドローンの学校は何故存在するのか?ドローンでのビジネスや趣味にしたい時どうスタートしていけば良いのか?こちらをチェックしてみたいと思います。
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ドローンを扱う際に一番重要な事!
それは「安全」です。
それは「安全」です。
大事な事なので2回言ってしまいましたw
ドローンを空に飛ばす際には
- 人間が操縦する場合
- プログラム制御で自動航行させる場合
という様に大きく分けるとこの2つケースがありますが、いずれにしてもドローンは「墜落する危険性」があります。
ニュースでもドローンが墜落したというニュースを見る事がありますが、どんな高性能なドローンでも「ドローンは落ちるもの」と考えておいた方が良いと思います。もしも自分や家族、会社のスタッフが墜落させて人に危害を加えてしまったなどという事を考えると色々ゾッとしますよね。。。
ただ、ドローンが墜落したとしても
- 人身事故
- 物損事故
- 災害
に発展しうる想定リスクを限りなく0にする事ができれば悲しいニュースは少なくなると思います。
ということで、ドローンを扱う場合にはどの様にしたら安全な運行をさせる事ができるかという事が最大の基本事項になるのではないかと思っています。
ドローンを安全に飛ばす為に必要な4つのポイント
何を知っておけば安全に飛ばせるかというと
- 操縦技術の習得
- ドローンについての確かな知識
- 関係法令を知っておく事
- 安全運行の管理
という4つのポイントだと思います。それでは1つづつチェックしてみましょう。
1.操縦技術の習得
車の運転やラジコンの操縦と同じだと思いますが、動かすだけなら誰でも動かせると思います。ただ、大きい機体ですと、空に飛ばすと重量があるため危険ですし、何より数十万の機体が落ちたら洒落になりませんよねw
ですので、大きい機体のドローンで本格的に始められる前に小型で1万円前後で購入できる「トイドローン」と呼ばれる200g未満のドローンで操縦を試してみると良いと思います。
トイドローンは大きいドローンと動作がほぼ同じですし、自宅の中でも機体が小さいので普通に飛ばせます!
また、屋外では風に影響が出るためあまりオススメしませんが、トイドローンは航空法には縛られていません。トイドローンを飛ばす上で法律上注意したいことは、特殊な機関(首相官邸や国会、議員会館、原子力発電所など)の付近で飛ばさない事位ですが、普通はこんなところでトイドローンを飛ばす方はいないと思いますw
公園などは地方自治体が禁止していることが多いので、飛ばす前には確認をしてくださいね。
ドローンの操縦で難しい2つのポイント
- ドローンの向きで操作が変わる
- 屋外ではドローンは風に弱い
ドローンの操縦はプロポと呼ばれるコントローラーを使用するのですが、プロポは常にドローンの向きと同じ様に動きます。つまり機体が前向きに向けているときは普通の操作でよいのですが、機体の向きが自分から見て横になったり、対面になったりした場合の操作が難しいんです。仮に、真逆にドローンが向いているときに左に動かしたい場合は舵を右に切れば左にいきます。つまり舵が逆になるイメージなんです。
これになれることが一番難しいかと思います。逆に言うとこれに慣れればある程度操縦ができます。
また、屋外ではそよ風程度が吹いてもドローンは流されていきますのでトイドローンでは不向きです。GPSなどが付いているドローンではある程度自動でホバリングしますが、GPSの測位がすぐに切れるため危険です。
ですので、先ほどお伝えしたドローンの向きがどうなっていても操縦ができる様になっていれば、ドローンがどんな向きだとしても、流されないように舵をとる事ができます。
ということで、このような挙動に慣れる時間を取ることが操縦訓練では一番重要となります。
一般的に国土交通省の許可・申請を取る為には「10時間の飛行実績があること」と数値上の目安はありますが、わたしの体験からすると、ちゃんと操縦できる様になるには屋外での操縦だけでも10時間以上掛かると思います。
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2.ドローンについての確かな知識
ドローンは自分の手の届く範囲だけではなく、数百メートル先のポイントや高度で操作する事ができる反面上記の操縦だけでは、実際に活用する場面では危険が伴います。
また、それ以外にもドローンは高性能ながら、機体特有の欠点などもあります。
それではどんなポイントを抑えればよいのかチェックしてみましょう。
ドローンに必要な4つのポイント
- ドローンが飛ぶ原理
- 電波
- 機体の構造・センサー類
- バッテリー
- 気象条件
これらについては以前のブログにも記載しましたので、詳細を知りたい方はページの一番下に過去のブログ記事をリンクしておきますのでチェックして頂ければと思いますが、簡単に説明すると
- ドローンがなぜ飛べるのか。どうなったら飛べないのか。
- 電波が途切れる事が多いため、どのようにしたら電波が途切れづらいのか?
- 機体の内容を確認して弱点を知る
- 高性能なバッテリーだが保管方法や使用温度を誤ると大事故に発展する場合がある
- 気象を知ることで、危険なフライトかどうか知ることができる
わたしが思う重要な事とは「限界・弱点・危険な度合いを学ぶ事」です
車の運転でも、法定速度は60km、高速は100km、車間距離は何故守らねばならないのか、アイスバーンは何故怖いのか、など車の特性と「危険なポイント」を学ぶと思います。
ドローンも同じで、最近のドローンは性能が良いのである程度何も考えなくても飛ばせますが、無理な操縦をすると危険なので、どうしたら危険回避しながら飛行させる事ができるのかを学べればよいと思います。
3.関係法令を知る
2015年に首相官邸にドローンが落ちたというニュースを覚えている方もいらっしゃるかと思いますが、この事件などを受けて2016年に航空法が施行となり、2017年岐阜県のお菓子まきの事故を受けてイベント上空の規制が敷かれるなど法令が常に新しくなって施行されています。
※国土交通省HPより転載
航空法は上記の様に「3つの飛行空域」と「6つの飛行方法」を守って飛行させて下さいねと決められております。こちの内容も以前のブログに掲載いたしました。
これは何を言っているかというと、大事なポイントは下記の2つです
航空法が伝えたい大事な2つのポイント
- ドローンは航空機に危害を加えないように飛びなさい
- 墜落するかもしれないので、人や重要な施設に危害を加えないようにしないさいよ
わたし的にざっくり意訳するとこんな感じです
例えば150m未満の高度で飛行しなさい、飛行場付近の空域では飛行させてはいけません。人口密集地域では飛ばしてはダメよ。目視できないところ、イベントなど人の集まるところ、30m以内に物件などがあってはいけませんよ。というような事などが法律で規制されております。
そう考えると比較的簡単に学べるのではないでしょうか。
また、航空法に規制されている空域や条件下でも国土交通省に申請して許可が降りれば、飛ばせるようになります。
4.安全運行の管理
ドローンは一人で操縦いていると危険がいっぱいです!
ドローンの作業中は複数人で危険を未然に防いだり、操縦者の補佐をしながら安全に運行させる事が必要です。
それではどんな事に注意したら良いかポイントを見てみましょう
安全運行管理のための4つのポイント
- 危険範囲に第三者が近づいてこないか
- 鳥や障害物がドローンに近づいてこないか
- 建物などに接近していないか
- 気象条件に違いは無いか
ドローンを操縦しているとどうしてもドローンを見ながら操縦してしまったり、タブレットなどを見ながら飛行させる(目視外飛行申請が必要です)場合には視野が狭くなってしまい、ドローンに近づいてきている鳥やその他の障害物の接近に気がつかないことがあります。
また、回りに近づいてきている人に危険を知らせて注意を促したり、数十・数百メートル先へドローンを飛ばしている際に建物への接近やドローン操縦者との位置の違いでの気象条件の違い等を操縦者に知らせる役目が必要な時があります。
飛行経路やその土地の特殊条件を加味しながら運行する必要があるので、操縦者は元より安全な運行を管理する方も十分な知識を保有していることをオススメします。
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ドローンスクールが存在するメリット
ここまでドローンを安全に飛ばす為に必要な4つのポイントをお伝えしましたが、こちらをしっかり学べば独学でも十分可能だと思います。ただ、ドローンの専門学校に通うメリットもありますのでドローンスクールを卒業したわたしの視点からそちらについてお伝えしたいと思います
- ドローン操縦のテクニックを聞いて練習できるので上達が早い
- 知識や法令を体系だって学べるので独学よりスピーディーに学べる
- 講師から実際の事例などから安全運行についての体験談が聞ける
- ドローン関係者やビジネス等での人脈を形成しやすい
ドローンを操縦するにあたって、免許や資格・ライセンスは必要ありませんが、ドローンスクールに通う事によって、素早くドローンを扱うための知識を得られるというメリットがあります。
また、ドローンスクールの中にはJUIDAという一般社団法人 日本UAS産業振興協議会に入会しているスクールがあります。
このJUIDAが発行する操縦技能証明証を取得すると、国土交通省の航空法下の規制をクリアする許可・承認申請の申請書の一部を省略することができます。
こちらは取得しなくても少し申請書の枚数が若干多くなる程度なので、おまけみたいなものですがドローン操縦士としての箔は付くかもしれませんので、スクールを選ぶ際はこちらを基準にチェックしてみても良いかもしれません。
ドローンスクールの中には「免許・資格が取れる」という文言を使っているところがありますが、この国土交通省の許可申請を一部省略できる事を「免許・資格がとれる」と言ってユーザーを誤認?させている場合がありますので、そういう広告文を見たら「これのことか!」と思っていただければ良いと思いますw
また、ドローンスクールは2大派閥?の様なものがあり、先ほどお話した「JUIDA(ジュイダ)」以外にも「DPA(ディーパ)」という系統があります。
最近見かけるドローンビーナスというアイドルグループはDPA系の様ですね。
わたしが卒業したドローン大学校はJUIDA系列でした。
ドローンスクールを選ぶポイント
ドローン操縦を行うにあたって、乱立するドローンスクールからどのスクールを選んだらよいのかわかりませんよね。
また、ホームページ上ではドローンスクールは自校のウリを書いているので裏の事はあまりわかりません。ですので、このブログではあえて「私がオススメしないスクール」の条件を簡単にまとめたいと思います(あくまで個人視点です)
- 1機体を数名のグループでシェアしながら飛行時間を稼ぐスタイル(バッテリーを1本丸ごと使うことも無い)
- 屋内だけで練習を行うスタイル
- 操縦技術にクローズアップしすぎているスタイル(座学が薄い)
- 自宅や職場から遠く通いづらい場所に練習場所があるスタイル(続けられない)
また番外ではありますが、卒業生やドローン、ビジネス関係の繋がりが得られるスクールだとなお良いかと思います。
ドローンスクールはピンキリの講習金額ですが、一通りの基本が学べればスクールを卒業した後で経験を積めば問題ないと思いますので予算にあったスクールに通えば良いのかなと思います。
いかがでしたでしょうか。わたしはドローン大学校というスクールを卒業しましたが、このスクールは良かったなと思いますが、他のスクールも良いスクールは沢山あると思います。
みなさんの中でゆっくりでも良いのであまりコストを掛けないで勉強したいという方はこちらのブログもいかがでしょうか
いかがでしたでしょうか?ドローンの免許・資格はありませんが、ドローンスクールに通うメリットは大きいと思います。
また、ドローン関係の情報はfacebookのコミュニティーが盛んですし、そこで流れているミートアップなど、リアルに情報交換ができる場などを通して情報を得る方法もあります。興味のある方はそちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。